Code3:LEVIATHAN

 レーダー上に映らないことはもちろん、戦闘機対戦艦の割にはかなり近い距離で戦闘が展開されていることから、目視でも見つかりにくいものと思われる。

 陽動を続けるドゥーヴァが被弾する様子はない。その大胆不敵な行動力は、パイロットが元・民間人であることをブラッドに忘れさせるほどだった。

 モニタのレーダーマップに目を奪われながら、ブラッドは後続するブローズグハッダに無線を繋いだ。

「……こちらブラッド。これより戦闘空域に入る。チャン、ステルス機能を使っている友軍がいる。気をつけてくれ」

『あァ、俺は離れたところでコード・マジックの起動準備を行ウ。レヴィアタンと、うまくいけば護衛艦も巻き添えにハできるだろうガ……一回の戦闘で一発しかブち込めなイ。ブち込むときには後方への退避を頼みたイ』

「オーケー。友軍機との接触を試みる」

 無線は開いた状態のまま、ブラッドは続けてコールガにコマンド。

「戦闘を開始」


   コマンドを確認_
   オートパイロットモードを解除_
   これより戦闘を開始します_


 即座に電子音声が返答し、モニタに大きく表示されていたレーダーマップが縮小される。

 無線からは、同様に戦闘モードに移行し、さらにコード・マジックの発動準備を促すチャンのコマンドが漏れ聞こえてきた。

 ハリセンボン型の機体を一瞥してから、ブラッドはコールガを加速させる。蓄積されたフラストレーションを解消するべく、最高速度へ突入。