「すまない。ともかく助かったよ」 「お役に立てたのなら、うれしいです」 にっこり笑うメリーの顔を見てからシルベスタは席を立つ。 ──一等兵の方に行ってみるか……。 退館際、「転写の申請書の提出、忘れないように!」とメリーに念を押された。