〇〇五

「すまない。ともかく助かったよ」

「お役に立てたのなら、うれしいです」

 にっこり笑うメリーの顔を見てからシルベスタは席を立つ。

 ──一等兵の方に行ってみるか……。

 退館際、「転写の申請書の提出、忘れないように!」とメリーに念を押された。