四・五、灼熱

 あまりの衝撃に地が震撼し、ロビンは巻き起こった衝撃波に飲まれて後方に吹き飛ばされる。

 大地に突き刺さる巨剣。巨人が扱いそうなほど巨大なそれは、アルヴィンスが行使する四大『地』術の一つ。

 ロビンに近付こうとするアルヴィンスだったが、別方向から飛んできた戦乙女の攻撃に吹き飛ばされてしまった。

 巨剣が淡い光となって消え失せる。

 ロビンは身体を起こしながらブリュンヒルドの言葉を反芻する。それと共に、地に落ちた血液が発火、炎上を始めた。

 『あの娘がたまたま女神の特性を持って生まれただけだ』

 ならばニーナは、その偶然によって殺されたという事か? もしかしたら回避できていたかもしれない死だったという事にはならないだろうか?

 ──……答えろ。

 足元の焔が巨大化。ロビンの身体が紅蓮のそれに包まれる。

 『他に理由は無い』

 ならばニーナは、そんなどうでもいい理由で死んだというのか?

 何か罰を受けたというわけでもなく、償いのためというわけでもなく、妹の事情も知らずに勝手に命を奪ったという事にならないだろうか?

 ──……答えろ!

 ロビンの身体を包んでいた火焔が大炎上し、四方を巻き込んで巨大な炎陣と化した。

 草という草を焼き、大地という大地を焦し、焔の巨大化はロビンの心に呼応するように その速度を爆発的に加速させていく。