三、篝火
「アルヴィンス」
「…………?」
「──僕は、生きているのだろうか?」
「…………どうだろうな。肉体の死が、お前が考えている死と直結するのならば、死んでいるのだろう。まあ、はっきりと断言はできないがな」
「……そうか」
「ただ、」
「心が死んでいないのなら思考を止めるな。心の死は完全なる無。お前が進みたい方へひたすらに駆け抜けろ。背中は己れが守る」
アルヴィンスの言葉にロビンは一瞬微笑んで、
「頼んだ」
言いながら駆け出す。
それが合図となり、アルヴィンスと男たちがロビンの後を追うように一斉に崖を下る。
同時、遠方で火を噴く大砲の轟音が、闘争の開幕を告げた。