炬燵

 俺は今、天国から地獄に引っ張られそうになっている。

 だが俺も天国から落ちるつもりはない、近くの柱を掴み、悪魔に精一杯の抵抗をしている。

「ぬくまってねーで、おみくじさ引きにいくべっー」

「ふざけんな、いきなり家に来て世迷い言喋んな!」

「去年もいったでねーか」

「だから嫌なんだよ!」

 こいつは去年、おみくじをコンプすると訳の分からないことを言い出して4時間32分おみくじを引きまくった。行った神社には大凶は入れられてなかったんだが、神主が手描きで書いてくれて助かった。

「いいべー、雪見だいふくおごってけっから」

 マジか、雪見だいふく買ってくれんのか、それは少し悩むは・・・・・・

「でも俺も食べたいから半分ちょうだい」

「却下だバカヤロウ」

 雪が積もって歩きづらいのにわざわざ外に出る理由なんてあんのか、炬燵で餅やみかん食べてたほうが有意義だと俺は思うんだが…… そうだ、提案してみよう。

「俺と炬燵でみかん食べてようぜ? 剥いてやるからよ」

「マジで? おれ、白いとこ無理だからそこも剥いてね?」

 ムカツクが成功みたいだ、足を離してくれた。

「やっぱ、冬は炬燵だな」

「あぁっ? あーうん」

 テレビで年越しのカウントダウンが始まる。

「今年もよろしくしてけれな?」

「先走んな」


『Happy-New-Year』

 今年は炬燵から出ないですみそうだ。