突然の神話世界
場違いでしかない。
猫の集会に犬が混じってるかのようにはたから見ても内からみても俺はこの場に浮いている。
丸い木のテーブルを囲むように座る、俺を含めて7人は何かの代表らしい。
まだそれだけなら、浮くことはなかったと思う。問題は明らかに俺以外のメンバーは人間じゃないってこと。
窮屈そうに座る巨人、お茶を笑顔で配るエルフ、イスを使わずしっかりと自分の四本足で立っているケンタウルス、椅子の上に立っている子人、獣耳をピクピクさせてる獣人、トカゲのような肌をテカらせ静かに座っている竜族。
そして、俺以外全員が知り合いかのようなフレンドリーさ、そんな場所で浮かない方がおかしい。
「¥$Å%¢$s煤辯刀艨順?!/&@」
腰あたりを叩かれ振り向くと緑色の肌をした、多分ドワーフが話しかけてきた。いや、言葉わからないんだけどね?
ドワーフをみると俺に何かを差し出しているようだった。耳栓のようなものを指で差し次に自分の耳を差すドワーフ、耳に入れればいいのだろうか。
「よしよし、やっと入れたか。これで会議ができる」
先ほどまでわからなかった、ドワーフの嫌、他の種族の言っている意味がわかる。
「驚いてるな、それは俺が作った翻訳器だ全種族対応済みだ」
そう説明するドワーフはドヤ顔だ。
「じゃあ、会議を始めるぞ」
その場を仕切り出すドワーフの光景はなかなかシュールだ。他の種族は真面目な顔でドワーフを見つめる。
「フィンブルの冬がまたやってくる」
ドワーフの一言にざわめき出すまわり、お茶を飲む俺。
「前回はただ流れを見守っていたにすぎない我々だが次こそは神を!! いや、神族を救おうぞ!!」
高らかに宣言するドワーフに各々が覚悟した面もちで一気に場が引き締まる。
ダメだ、話についていけないや諦めよう。