思いを、焦がせ。
「今日を以って己れたちは、ヴァルハラを降りる」
少年ロビンは、一度死んだ。
にも関わらず、思考は継続している。
ここはヴァルハラ。
『神々の黄昏』に備え、戦乙女が戦士たちを集める「死後の世界」。
そこでロビンは、アルヴィンスと名乗る男と「壁越しに」出会う。
『お前の妹御は死んだのではない。囚われたのだ』
アルヴィンスの言葉に、ロビンの復讐の焔は再び燃える。
信じられるものがあれば。握りしめた思想があれば。慮る心があるのなら。
──思いを、焦がせ。
Writer - えむ
完結 / ファンタジー / アクション / 北欧神話